2009年07月07日作家と読者
作家と読者の関係は、男と女の関係によく似ている気がする。
作家が作品を生み出す行為ははっきり言って、自己満足がほとんどだ。
ピンからキリまででも、自己満足は変わらないと思う。
問題はそこからだ。
評価してもらうには、共感を得てもらわなくてはいけないと思う。
つまり、作家は自分の自己満足を読者に見てもらい、読者に気持ちよくなってもらわなくちゃいけないということだ。
作家は自分が満足する作品を生み出せれば快感を得ることができるが、読者はその作品を見て面白い・凄いと思わなければ快感を得ることができないと思う。何故、作家と読者の関係が男と女の関係に似ているか。
それは性行為の面でだ。
正直言って、男は性行為は自分が気持ち良くなりたいからするのがほとんどだと思う。
でも、性行為は一人でするものではない。
女性は男性との性行為の時に、心の繋がりを重んじる。
根本的に男性と女性との間での性行為における快楽の感じ方は違う。
互いが気持ち良いと感じて、やっと互いが快楽に浸ることができる気がするのだ。
もし、ここでどちらかが不快感を抱いてしまったならその関係はもろくも崩れ去る。
作品から読者が離れていくのと同じように。とあるロックバンドのメンバーが「ライブは観客とのセックス」的な事を言っていたそうだ。
確か、SHAMSHADEか何かだったと思うが。
本当にその通りだと思う。
作家と読者との間にあるその繋がりは、作品を通しての心のセックスなのだろう。BGM:That Girl/Ken Yokoyama